冬晴れやペンディングの件取りかかる

SD冬晴れ句入り




 冬晴れって、空気はぴりぴりして割と気持ちいいものですね。
 先日、空を見上げていると、放っておいたやっかいな仕事が、
 また、できそうな気持ちになりました。
                              秀水


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「至福」のひとときの味わい

  『モノ書きピアニストはお尻が痛い』青柳いづみこ(文春文庫)

 クラシック関係の音楽本を読むのが好きです。
 といっても、所詮素人なもので、五線譜が中心になっているような本は駄目です。お手上げ。
 だから正確に言うと、「クラシック音楽ゴシップ本」くらいのものでありましょうか。具体的には、文庫と新書。

 結構あるんですよね、「クラシック音楽ゴシップ本」。
 ファン、というよりはあれはマニアですかね。そんな「オーバー素人」(?)の書いたものから、演奏家・音楽家、そして音楽評論家などのわりと学術的っぽい本まで、ほんとうにたくさん出版されています。
 (中に音楽の「ソフト面」からではなくて、「ハード面」つまり、オーディオ系から入ってきている方の本もあって、これはこれで結構面白いです。)
 そんな本をぽつぽつと、見つける端から買っていきましたら、いつの間にか百冊近くになっていました。

 で、そんな「クラシック音楽ゴシップ本」のうちの最近のマイブームが、この筆者であります。
 少し前に、『のだめカンタービレ』がらみの新書を読んだ時は、さほど熱中するほど面白いとは思わなかったんですが、この本はとても面白かったです。
 ちょっと調べてみると、この筆者の著書が、ほかにも文庫本であれこれ出版されているではありませんか。

 ということで、現在は青柳氏の次の文庫本を手に入れ、もっぱら眠る前に少しずつ読んでいます。本当にリラックスする「至福」の読書であります。

 さて、冒頭の本書ですが、取り上げ始めると切りがないくらい楽しいエピソードに溢れているんですが、一つだけ紹介してみますね。

 ピアノというのは理屈ではなく、私たちは、たとえ腕をチョン切られたって、そのチョン切られた先に、きっとピアノの感触をおぼえている。ピアノには、たちのよくない習慣性の麻薬のようなところがあって、一度始めてしまうとなかなかやめられないのである。
 ピアノで困るのは、こうした生理的なしみつき方が、往々にして、私たちが作品を正しく解釈するさまたげになることである。


 音楽の「毒」については、以前よりたくさんの「幸福なる中毒患者」の様な方が書いていますが、この文章もピアニストの「業」について、とても上手に実感を描いています。
 また別の所には、こんな一文も。

 ピアノ演奏は、日々の精進がすべてだといわれる。一日休むと自分にわかり、二日休むと先生にわかり、三日休むと聴衆にわかる。

 人ごとながら、全く「因果」な商売でありますなー。
 しかし私は、この「幸福なる中毒患者」の、いかに「幸福」であるかの報告に、ジェラシーを少々感じつつも、「至福」のひとときを味わうのでありました。


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大寒やグランド駆ける長い影

SD大寒句入り




 夜明け前が一番暗い、と言いますね。
 と、いうことは、寒さはまだこれから、ってことですよね。

 うーん、まぁ、自然の摂理……。

                        秀水


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うーん、恐るべきかな学問

 先日、こんな親子さんの本を読みました。

  『日本語を反省してみませんか』金田一春彦(角川ONEテーマ21新書)
  『新しい日本語の予習法』金田一秀穂(角川ONEテーマ21新書)


 親子さんといっても、お子さんの方でもすでに充分ご年輩の学者さんですよね。
 この御家系は三代にわたって日本語学者ですかね。最近いろんな世界で「世襲」っぽいことが多いですね。まー、たぶんお家の中は日本語関係書籍だらけでしょうから、二代三代と使い続けることができれば「経済」ではありますよね。

 ところで「お父さん」の方の本に、こんなことがさりげなくあっさりと書かれてあったんですが、私は読んでいて少しびっくりしました。
 漢字についての説明なんですが、これって常識なんですか?

 日本語は欧米の言語、中国語、朝鮮語などに比べて、発音の種類が少なく、しかも音の組み合わせに制約がある。例えば「ん」や「を」で始まる言葉はない。「ぱ・ぴ・ぷ・ぺ・ぽ」で始まることもほとんどない。また、音読みでは二音目は「ん、っ、つ、か、く、い、き、長音(長く延ばす音)」に限られている。

 こんな部分なんですけれどね。
 日本語の発音には制約があるとして、三つの例を挙げいらっしゃいます。
 ひとつ目の例、二つ目の例については、いわれてみれば、まー、そうであるなーと、あっさり納得できる事柄ですよね。「パンツ」なんて言葉があるけれども、あれはそもそも外来語だし……と、少し品位に欠ける例を自分で挙げて、そして自分で打ち消していました。
 ところが、びっくりするのは三つめの例。

 私は思わず、頭の中であれこれ漢字の音読みを思い浮かべて、なるほど、本当だ、この語も、この語も、わあー、へえーって、思ったんですがー。
 例えばこの文中にある音読みの漢字を並べてみますね。

 先・日・反・省・金・新・書・習・法・年・輩・学・系・最・近・界・襲・関・係・籍・代・経・済・漢・説・明・常・識・欧・米・言・中・国・朝・鮮・発・音・類・制・約・長・分・納・得・外・来・品・当……。

 うーん、見事なものでありますなー。
 こんなところに人知れぬ規則(「人知れぬ」じゃなかったですか)が隠れていたとは。
 いやー、学問って、ホント、恐ろしいですねー。
 ひとしきり感心する浅学非才の私でありました。
 あ、「浅」もそうだっ、「才」もそうだっ。


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掌合わせてお尻あぶってとんど焼

とんど焼き句入り




 はやいもので、一月ももう中日です。
 古来この日は、小正月・女正月などと言われていたそうですね。
 不思議なもので、お正月以降しばらくのあいだは、
 やはり何となく年中行事に従うものですね。

 そのうちに季節感、ぐちゃぐちゃになっていくんですがー。
 あっ、それは私の場合ですが。
                           秀水


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実に困ったピアノ鑑賞

 先日も私は、家の比較的近くにあるコンサート・ホールでピアノを聴いてきました。
 なかなか雰囲気のあるいい演奏だったと思いますが、思わぬとんでもない方面から今回の私のピアノ鑑賞に「邪魔」(?)が入り、とっても困ったという顛末を一つ。

 実は私は先週、『指揮のおけいこ』岩城宏之(文集文庫)という本を読んでいたんですね。
 岩城氏はすでに亡くなられましたが、生前は本業の音楽活動に加え、著述についても意欲的にいろいろなさっていました。(ダイエットの本までありましたよ。)
 私も何冊か読みましたが、さて今回読んでいた岩城氏の本の中に、音楽家の職業病について触れているところがありまして、そこにピアニストについても書かれてあったんですね。

 ピアニストは全体的には長寿の方が多いということですが、フォルテシモで鍵盤を叩く時、必ずや頭部を含む上半身が後ろに反り返る、これが逆に前方に屈まる人は皆無である、とありまして(ここ、思わず笑ってしまいました。もしもフォルテシモの時前方に屈まると笑いますよね)、フォルテシモの際の衝撃について書かれてありました。

 頭部がパァンと反り返る時、脳に少なくない衝撃が伝わり、小さな脳しんとうが起こっているのだと言います。
 そうなんだー。すごいものですねー。

 というところを読んでいたもので、何となくそう思ってピアニストを見ていますと、なるほどフォルテシモの度に、頭部が弾かれる如く後方に反り返るではありませんか。
 私はそのたびに「あっ脳しんとう。あっ脳しんとう。また脳しんとう。またまた脳しんとう。またまたまた脳しんとう。」
 と心の中で呟き、全く気が気ではなくハラハラし通しで、その結果、優雅なピアノ・ソナタの鑑賞が、ばらばらのブツ切れにされてしまいました。

 ……うーん、岩城宏之氏の本は、私好きなんですがねー、今回につきましては、読む個所をよく選んでから音楽会に行くべきであったと、つくづく思いました。やれやれ。


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枝ごとにあるがゆかしき冬芽かな

SD冬芽①句入




 「新春」と、なるほど、その名の通り、
 確かに「春のまうけ」は始まっていますね。

                       秀水


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太宰治と志賀直哉のことを少し。

 さて、いきなりの話題ですが、晩年の太宰治は、志賀直哉のことをとっても嫌っていたようですね。

 当時(第二次世界大戦終了後、二、三年間ですね。)志賀直哉といえば、後の文学史的評価から見れば明らかに最盛期は過ぎていましたが、そうは言っても、そのキャリアの素晴らしさゆえまだまだ現役の「文壇の権威」でありました。

 だから、新進の「無頼派作家」の太宰治としては、志賀を叩くと言うことは社会の古い価値観を叩くということであり、それは己の文学の進展にとっても当然なされねばならない行動だったのかも知れません。

 ともあれ、そんなこんなで、太宰治は志賀直哉をとっても嫌っていたようですが、一方志賀の方でも、太宰という存在について、まー、少しは鬱陶しく思っていたようなきらいがあります。
 座談会で、太宰治の作品に触れ、否定的な発言をした、と。
 その時、志賀の前置きの言葉がこんなニュアンスの表現で。

 「この作家は現在とても人気のある人だから、言いにくいんだけれども……。」

 この言い回しに、また太宰治が噛みつくんですね。
 そんな言い方がけしからん、と。お前も仮にも文壇の重鎮であり、文学そのものを愛する者であるならば、むしろこういうべきではないか。

 「この作家は現在とても人気のある人だから、あえて一言、言わせて貰うと……。」

       ###############

 ……えー、ここまでであります。
 このエピソードは、少し太宰の方に部があるという気はしますが、今回は取り上げませんでしたが、太宰の、志賀への絡み方についても、ひどく大人げないところがあります。
 作家坂口安吾は、こんな一連の太宰の文章について「二日酔い」と書きました。
 うーん、これもなかなか、的を射ていますよねー。


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「六段」の淑気漂う朝かな

SD六段句入り




 明けましておめでとうございます

 拙ブログも二回目のお正月を迎えました。
 取りあえずの目標は、記事千回、まー、後八年くらいかな、と。

 地味ーにこつこつ綴っていこうかと、
 いつになく謙虚な私。
                         秀水


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