むっちりと檸檬黄熟色となれ

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 遡りますれば、この我が家の檸檬の木は、
 揚羽蝶の幼虫を育てようと、
 手に入れたのでありました。

 たしか三年前です。
 この間、沢山の揚羽蝶を孵し、
 それにも増して沢山の鳥の餌ともなり、
 
 そして、三年目、
 檸檬の実を得るに至ったのであります。
 
 いやー、自然の摂理とは、
 誠に素晴らしいものでありますねー。

                           秀水


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思わず大いに蒙を開かれて

  『日本語のできない日本人』鈴木義里(中公新書ラクレ)

 奥付によるとこの本は、2002年の初版印刷となっており、くるくると売れ筋が変わる現代日本の出版業界の中では、今となっては既に「過去の本」という感じでしょうか。

 筆者である鈴木義里という方についても、わたくし寡聞にして全く存じ上げず、この新書には筆者の写真が載っているのですが、なんか生意気そうな、いかにも世を拗ねている感じの「おっちゃん」の顔であります。

 おまけにこの本は、わたくし、先日の日曜日、自転車でぶらぶらと散歩していたらいきなり雨が降り出してきたもので、雨宿りのつもりで入った大型古書店舗で、まー、一冊も買わないで出ていくのも何だろうと手に取った105円の新書でありました。

 というわけで、ほとんど期待も何もせず読み始めた本でありましたが、いやー、えらいものですねー、私にとってここ数年何となく気になっていた事柄について、大いに蒙を開かれる記述が(それも何カ所も)、書かれてありました。

 タイトルからも分かるように、この本はトータルには日本語論でありますが、教育論にもなっており、もっと大きな日本人論・日本社会論にもなっています。
 まず、そのうちの一つを紹介してみますね。

 さて、日本の国際競争力が落ちると日本の社会が困るのだとよく言われているが、しかし、最先端の科学についていくことが、本当の日本の未来に有益なのだろうか。日本国家が落ち目になると、普通の人間の暮らし向きが、耐えられないほどひどく悪くなるのだろうか? 自動車やらコンピュータの製品が海外の市場で売れないからといって、本当に困るのだろうか? 資源のない日本が他の国と戦えるのは技術力のみだ、と言う人たちの言葉は事実なのだろうか? たぶん、それは本当なのだろう。だが、その危機感が増幅されているという点もあるに違いない。グローバリゼーションの結果、世界的な競争の中で、日本社会がとんでもないことになってしまうというイメージは、何度も繰り返して語られることによって、まるで絶対的な真理のようにさえ見なされている。
 エリートの予備軍の学力低下を恐れている人びとは、実は日本国家、あるいは日本企業の国際競争力の低下を恐れているにすぎないのではないか。人びとが幸せに暮らすとか、平等で公正な社会を実現するために必要だから、と考えているわけではないような気がしてならない。


 どうですか。
 ただ、私はここに書かれていることこそが正しい、といっているわけではありません。こういった視点で、柔軟に多角的に物を見ることの必要性を強く感じているのであります。
 「常識」と思われている事柄こそ絶えず疑ってかかることが必要だと、私は考える次第であります。
 この本の紹介、もう少し、続けてみますね。


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陽の中の育ち盛りの糸瓜かな

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 このヘチマ、腕白盛り、って感じ、しません?

 いいヘチマだと、とっても思うんですがね。

                              秀水


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良い会社と日本的雇用システムの正体

  『リストラと能力主義』森永卓郎(講談社現代新書)

 さて、前々回の続きであります。
 前々回述べていましたのは、上記の本を読みつつ私は数年前に行った佐高信氏の講演会のことを思い出していたと言うことでありました。
 その講演会の内容は、サビの部分だけを書きますと、

 「『良い会社』こそが人を殺す、素直が人を殺す、真面目が人を殺す、ということを正面から考えるべきである。」

とまぁ、こんな話ですかね。
 聞いていてかなり説得力があったと思います。佐高氏は、過労死被害者家族救済の会みたいなのに入っていて(数年前のことです。今でもそうなのかは確認していません。)、過労死で息子を亡くしたお母さんの話なんかも述べていましたが、その話もなかなか聞き応えがありました。

 そしてそれから数年、特に今年の3月の未曾有の大災害と、連動して「人災」と言われている大災害が起こり、改めて「『良い会社』こそが人を殺す、素直が人を殺す、真面目が人を殺す」という言葉を重ね合わせてみると、なんか凄い「予言」であったような気までしてしまいそうであります。

 が、しかし、そちらの方面の話は少し置いておきまして、本来の冒頭にある読書報告報告に話は進んでいきます。

 さて、冒頭の本の読後感です。前半はさほどでもない感じだったんですが、中盤あたりからがぜん面白くなってきました。
 「日本的雇用システムの正体」という章題の所ですが、いくつかのことを私は初めて知りました。例えば、

 (1)年収格差をよく言われるが、同じ企業内ではかなり強力な所得の再分配がなされている。
 (2)しかしそれは労働者にとってプラスの材料なのではなく、その「小さな格差」こそが、過労死にまで至るサラリーマン社会の激しい競争を生んでいる。
 (3)その競争相手は「同期」という存在であり、日本企業が新卒一括採用にこだわる大きな理由の一つが、この競争集団を作ることにある。

 そもそも経済のこととかはほとんど知らない私でありますゆえ、ひょっとしたらこんなことは「常識」なのかも知れませんが、なかなかスリリングな内容でした。

 でもやはり、上記の佐高信氏の話は本当だなぁとつくづく思いましたね。
 やはり十分肝に銘ずべきことかも知れないなーと思いつつ、しかしふと、そうかといって私にはもはやどうにもしようもないではないかと、「加齢」のせいでぼやけた頭で、感じた次第でありました。


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あれこれとほろ酔い語る聞酒会

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 ほんとうは、「ほろ酔」ったら、いかんのですよね。
 香りをみて色をみて口中で味をみて、そして、

 ……、どーしても、飲んでしまいますナー。ははは。

 年に一度の友人達との楽しみですから。

                               秀水


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「庶民の武器」とは、何か。

  『リストラと能力主義』森永卓郎(講談社現代新書)

 この本を読みつつ私はふっと、もう数年前になるんだと思いますが、評論家の佐高信氏の講演会に行ったことを思い出していました。
 講演会で聞いた当初は、かなり「スリリング」な内容に感心した覚えがあるんですが、いかんせん加齢のせいで、今となってはぼんやりとしか内容を思い出せません。

 (しかし、考えますに、何でもかんでも加齢のせいにしてしまうというのも問題ありますよね。これはひょっしとたら加齢のせいなんかではなくて、そもそも私の脳みそ自体にかなり問題があるんではないかと、しかしまぁ、今更そんなこと言われたってナー、というようなことに思い至りました。どっちに転んでも、先行きは不安でありますナー。)

 さて、そんな断片的な記憶をぼつりぼつりと辿りつつ、以下、書いてみます。
 確かどこかの大学主催の講演会ではなかったかと思うのですが、大学主催ってのと、佐高信ってのがもうひとつそぐわない印象があって(だって佐高信といえば、本田勝一とか筑紫哲也なんかのお友達でしょう、違うのかな。)、はたして本当に佐高氏が来て、佐高氏らしい話をするんだろうかと疑わしく思った記憶があります。

 ともあれ、とりあえず申し込んでみまして、そしてまー、勇んで行ったわけですね。
 すると、佐高氏が佐高氏らしい話をしていました。こんな話でした。

  ------------

 文部科学省と日教組は、互い反目しあいながらかも知れないが、結果的に力を合わせて「庶民の武器」を取り上げた。
 「庶民の武器」とは、「疑う・嘘をつく・逃げる」である。
 労働環境の悪化、企業不正、過労死などの実体を考える時、「良い会社」こそが人を殺す、素直が人を殺す、真面目が人を殺す、ということを正面から考えるべきである。
 そうすると、指導者や教師はそう簡単に「人を疑ってはいけない」とか「嘘をついてはいけない」とか「逃げてはいけない」などとは言えないはずだ。
 そんなジレンマなしに、もはや現代という時代は、指導や教育はできない。

  ------------

 私はこれを聞いて「うーん」と唸ってしまったんですが、以下、次々回に続きます。


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妻と子と草むしりけり秋彼岸

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 年を取ってくると、やはり、お墓参りに、
 何といいますか、親近感を抱くようになりますね。

 もちろんそれは、いいことですよね。

                    秀水


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秋の、ブラ氏とチャイコ氏比較は。

 やっと、らしくなってきましたね。秋、です。

 私の知人に、「春は、ブラームスのクラリネット曲がいい」とおっしゃるご婦人がいまして、こういった自信に満ちた断定の仕方は一体どうすればできるのだと、少し気にはなりつつ一方で、音楽鑑賞についてもこれだけ自分の好みを確固として言うことができれば、それはそれで人生はある種の幸福感に充ちているなぁ、と。

 ……いえ、季節は秋です。
 秋の音楽でありました。
 秋と言えばやはり定番でありますが、「秋は、ブラームスはお好き?」とばかりに、わたくしも、ブラームスを聴いてみました。

 ただ、少し趣向を加えまして、先日買ったところのバルビローリ指揮の『ブラームス交響曲全集』に、同指揮者のチャイコフスキィの『交響曲第4番・5番・6番』を、聴き比べてみたんですね。

 で、……えー、まー、ビギナーの私が言うのも何ですが、やはりチャイコは少し「パチ」っぽいですな。
 いえ、「パチ」っぽいとは、多いに語弊のある言い方でした。失礼いたしました。

 チャイコフスキィは、稀代のメロディメーカーだなぁ、と。

 ただ、何といいますか、やはり何と申しましても交響曲関係で言えば独墺系は「本道」と考えざるを得ず、さすれば、ブラームス氏はやはり「王者の風格」漂ひたるを如何ともしがたし。愚や愚や汝を如何せん。……。

 チャイコ氏も、『ピアノ協奏曲第1番』といい、『白鳥の湖』といい、また『交響曲第6番・パセティーク』といい、大地も凍てつく極寒のロシアの地で、あれだけハッタリかませるフレーズを作り出してしまう作曲能力は、並大抵の天才技ではないでありましょう。

 が、しかし、ドイツも充分寒いでしょうが、ロシアとの微妙な平均気温の差の分だけ、ブラームス氏は真正面から弦楽器を編成しており、一方チャイコ氏は、寒さに耐えきれずに管楽器(打楽器)に逃げたなという印象を、この度、わたくし、不遜ながら、6枚のCDを聴き比べて実感した次第でありました。

 まー、言うたもん勝ちですから、音楽批評は。
 音楽評論家諸氏の名前を改めて挙げるべくもなく。……はい。


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週末の期待残して秋の空

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 先日は、絶好の運動会日和で、
 私も近所の小学校をのぞいたのですが、
 (一句ものしたいと思ったのですが、)

 見上げると、秋空――。

 秋の空って、どうしてあんなに気持ちいいんでしょうか。

                           秀水


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