「年頭の誓い」を書いてみた。

 大概毎年正月に、「年頭の誓い」というか何というか、まー、行動の指針とでも言うべきもの、つまり今年のテーマを考えます。
 といっても、なに、そんなテーマを覚えているのは、せいぜい一ヶ月か二ヶ月ほど間でありますがね。でもしかし、とにかくそんなのを考えます。

 今年も考えました。ただ今年については、元日にお屠蘇気分でぼんやり霞んだ頭で考えたのではなくて、実は去年一杯(一杯は、吹きすぎか)折に触れ何となく考えていたテーマを、とうとう年末に一単語にまとめるに至りました。

 いえ、出し惜しみするわけではありません。
 ちょっと恥ずかしいだけでありますが、こんなテーマです。

  「勇気」

 ひょっとしたら以前にも書いたことがあるかも知れませんが、私は小説が結構好きで、いわゆる近代日本文学史の中で、フェイヴァレットな作家が3人いるんですね。
 夏目漱石と谷崎潤一郎と、そして太宰治です。

 漱石は、生涯三角関係の恋愛を書きつづけ、それを梃子にしながら人間のエゴイズムについて、自らの病巣を抉り出すようにして描き続けました。とても、感動的であります。

 谷崎は、79歳に及ぶ生涯において、やはり一つのテーマ、女性美を追究し続けました。
 作品の面白さについては圧倒的なものがあります。

 そして太宰治ですが、はて、このように一言でまとめていくと、私にとっての太宰の魅力とはいったい何なのだろうと少し考えてしまいました。
 うーん、と唸りながら、先日ふと太宰の『畜犬談』という作品を、何度目になるのでしょうか、また読んでいましたら、こんな表現が出てきました。

 「(略)芸術家は、もともと弱い者の味方だったはずなんだ」私は、途中で考えてきたことをそのまま言ってみた。「弱者の友なんだ。芸術家にとって、これが出発で、また最高の目的なんだ。こんな単純なこと、僕は忘れていた。僕だけじゃない。みんなが、忘れているんだ。(略)」

 大人になってしまうと、「正義」とか「「弱い者の味方」とかいったフレーズは、なかなか正面から口に出せるものではありません。
 太宰の魅力とは、それをはにかみつつも、堂々と言い切るところにあるのではなかったかということに、私は気づいたのでありました。

 今年の私のテーマは、「勇気」。
 かなりはにかみつつ、というより、なんだか不謹慎にへらへらとお追従笑いをしているごとくではありますが、私の心の中では、大きく胸を張って、

 「勇気」

 で、あります。


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初釜や五十違いの孫の弟子

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 子から孫へ
 とはよく言いますが、
 祖母から直接孫への文化伝承って、
 今更私が言うことでもありませんが、
 なるほど、山ほどありますよね。

                          秀水


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