ヴァイオリンもえらいが、やっぱりヨーロッパの歴史はすごい!

  『ストラディヴァリウス』横山進一(アスキー新書)

 こんな本を読みました。
 本の始めに沢山のストラディヴァリウスの写真が載っているページがあったりして、とっても楽しい本でした。

 現在、ストラディヴァリの作った弦楽器は約600本(ヴァイオリン約520本・ヴィオラ約20本・チェロ約50本)が残っているそうですが(このうち日本には約70本)、んー、何というか、そもそもヴァイオリン制作者ストラディヴァリの作ったヴァイオリンというのは、300年ほども昔のものであるわけですね。日本で言えば、元禄時代あたりですよ、バッハの頃なんだから。

 そんな頃に作られたものが、骨董品や美術品の扱いでなく(骨董品や美術品の扱いという側面も明らかにあり、楽器であって美術品であるという「二律背反」みたいな面白さも、この本には書かれています)、現役の実用品として使われているって、そんなの、ほかにあるんですかね。ちょっと思いつかないんですがー。

 今、「現役の実用品」と何気なく書きましたが、本当は単なる「現役」どころではなく、その分野において、他を大きく引き離してぶっちぎり、圧倒的に第一人者であるという状態であります。
 こんなのって、やはり、ほかのジャンルで考えられますか?
 (案外、古典芸能や芸術的な分野には、類例があるのですかね。今、ふっと思ったのですが、例えば書道における硯とか、墨とか…。能面なんてのも、そうなのかな。)

 そんなことが書かれた本なんですが、読んでいるとやはり、ヨーロッパの歴史ってのは「やっぱりすごいわ!」としか言いようがないように思えてきました。

 ただし、この「すごいわ!」は、プラス評価の「すごいわ!」ももちろんありますが、マイナス評価の「すごいわ!」も、相当にすごいです。

 この本は、ストラディヴァリウスの弦楽器のことが中心に書かれてあるのですが、文化財や芸術作品と歴史との絡みについて触れた部分なんかもあったりして、例えばこんな事が書いてあります。

 マドリードの王宮内部は、先ほど述べたように、まるで迷宮のようだ。狭い通路と小さな部屋に分かれ、一説には一二〇〇もの部屋があるともいわれている。そのうえ詳細な部屋の見取り図は秘密で、実態を把握している人はほとんどいない。
 たとえば一九九八年、このマドリード王宮内の壁と壁とのあいだ、出入り口のない小さな部屋から、ベラスケスをはじめとする貴重な絵画が十数点発見された。実際に王宮の裏側を垣間見た私は、こんなことが起こっても不思議ではないと実感できる。


 これではまるで、冒険映画のような話ではないですか。
 私は思わず快哉を叫んだのでありました。


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テーマ : クラシック - ジャンル : 音楽

コメント

Re: 読みたし。

 南亭さん、コメントありがとうございます。
 300年前のものが未だにその分野の第一人者である人間の作り物って、何か他にありますか。
 なんか、そんなところが変に気になるんですがねー。
 パイプオルガンも、なるほど古そうですね。でも、その古いものは楽器として、新しくできたものより圧倒的に優れているんですか。ストラディヴァリウスの凄いところはそこなんですよねー。
 うーん、気になりますねー。

読みたし。

秀水さん。おはようございます。
それは大いに興味を引く話ですね。一気に読み終えてしまいそうです。
パイプオルガンも、現存する最も古いものは1400年代に作られたといいいます。
歴史というのは何につけ、面白いものですね。

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