あっと驚くモーツァルトの寿命

  『モーツァルト99の謎』近藤昭二(二見文庫)

 モーツァルトのエピソードについて書かれてある本です。
 はっきり言って、少し「キワモノ」じみた感じの本ですね。だってタイトルがそんな感じであります。
 でも以前にもこれと同シリーズですかね、『金田一耕助99の謎』って本を読んだんですが、僕は金田一耕助ファンなんですが、とっても面白かったです。

 我々素人は、何かについて、自分では割とよく知っているつもりでも、なかなか集中し纏まってその事について調べたり学んだりしませんから、結局、それに関する知識もそこらじゅうに穴があいているんでしょうね。(まー、だからこそ素人で、同時にその気楽さも我々は十分満喫しているんですが。)

 というわけで、「キワモノ」なんて、ちょっとひどい書き方をしてしまいましたが、僕はこの本もとっても面白く読むことが出来ました。
 モーツァルトのエピソードを挙げていけば切りがないんですが、一つだけ取り上げてみますね。

 我々は、モーツァルトが35歳で亡くなったことについて、しばしば彼の短命を嘆き、「神の嫉妬か」とさえ口にしたりします。
 しかし、本書によると、このころのドイツの平均寿命は、なんと、35歳前後だと書かれてあるではありませんか。

 医学の充分発達していないこのころのヨーロッパの話であります。乳幼児が圧倒的にばたばたと死んでいくんですね。
 事実モーツァルトの兄弟も、7人いた中で成人まで生きたのは彼と姉のナンネルだけでしたし、モーツァルトとコンスタンツェ夫妻間の子供6人も、生後6ヶ月以上生きたのは男の子2人だけでした。
 首尾よく成人しても、感染症が猛威をふるう時代で、抗生物質もなく、よって平均寿命は35歳前後だと推定されるといいます。

 えっ?
  ……とすると、えーっと、とするとですね、仮にモーツァルトが現代の日本人男性だと仮定しまして(すっごい大胆な仮定ですが)、そうするとモーツァルトは日本人男性の平均寿命の80歳まで生きたってこと? (日本人女性なら86歳!)

 これって、なんか、「立派に天寿を全う」って感じになりません?
 もちろん長寿は素晴らしいことではありますが、モーツァルトについての、感覚的なものとしては、「ええーーっ!」という感じでありますねー。

 うーーーん、こんな驚きがあるから、読書ってやめられないんですよねー。


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テーマ : クラシック - ジャンル : 音楽

コメント

Re: No title

 南亭さん、コメント有り難うございます。
 モーツァルトがその時代の平均寿命まで生きたと言われると、何か感覚的に変な気がしますよね。
 天才は薄倖でいて欲しいみたいなものが、何となくあって、さもなくばあの映画『アマディウス』の感動が半減するような気がしますね。
 創造者に比べて、享受者はわがままなものですね、全く。

No title

こんにちは。
日を置かずしての書き込み、遠慮しようかと思ったのですが、
「合点!」と思わせる内容と、面白い本を次々に掘り当てる秀水さんの嗅覚(失礼)に、いたく感心したものですから、ついキイを叩いてしまいました(笑)。
書架に並んでいるもので、その人が分かるといわれています。
その伝でいくと、私のは見せられない、いや、見せたくない本棚です。
ちと忸怩たるものを感じた終戦日でした。

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