本当に心を解放させて楽しむということ

 『父と暮らせば』井上ひさし(新潮文庫)

 戯曲です。芝居の初演自体はけっこう古いです。1994年とありました。
 昭和23年の広島が舞台です。原爆で身内を失った一人暮らしの23歳の女性が、小さな恋を拾おうとする話です。短い戯曲ですが、僕は後半、何度も目頭が熱くなりました。 シンプルな、しかし力強い、いい戯曲でした。

 で、しばらくして僕は考えました。
 先々週の土曜日に、モネとかドガとかゴッホとかの絵を見に行きました。
 先週の日曜日には、ベートーベンのピアノ・ソナタを聴きに行きました。
 そして同日、井上ひさしの戯曲を読みました。
 しかし泣いたのは戯曲だけでした。深い感動を得たのがそれだけだと言い換えることもできましょう。
 これは、一体どういう事でしょうかね。

 もちろん第一に思い至るのは、私の鑑賞能力についてだと思います。その次は、各芸術表現の違い、でしょうかね。具体性・抽象性ということですね。
 
 例えば『フィガロの結婚』の第2幕のフィナーレはすごいですよね。僕はアーノンクール指揮のDVDを見ていて鳥肌が立つような思いをしました。
 例えばゴッホの自殺する間際の麦畑の絵は、僕は現物は見たことはありませんが、画集での一見、ぞっとしました。

 いえ、少し書き方を誤ったような気がします。
 僕は、要するに不思議さと少しの寂しさを感じたということが言いたかっただけなんですが、なんか持って回った書き方になってしまいました。

 芸術作品って、やはりいいですよね。
 もっといろいろと、本当に心を解放させて楽しむことができたらなぁと、つくづく思いました。


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テーマ : 読書記録 - ジャンル : 小説・文学

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