その評価が、分からない。

  1.『働くことがイヤな人のための本』中島義道(新潮文庫)
  2.『人生を〈半分〉降りる』中島義道(新潮OH文庫)
  3.『私の嫌いな10の言葉』中島義道(新潮文庫)


 まず、(1)だけふらっと例の大型古書販売店舗で買ったんですね。タイトルに少し惹かれました。筆者については私は全く知らない人でした。哲学者だそうです。
 で、読み始めたんですが、それが、かなり「いける」んですね。納得できるんです。
 例えば、こんな感じですが。

 もうかなり前になりますが、映画監督の山田洋次が、「不登校」をテーマに映画を撮っていました。その映画の批判に、不登校の子供を持つ母親がこんな内容のことを言っていました。

 「不登校児が旅に出ていろんな体験をして、そして最後には学校に行くようになるという映画は、もう私には沢山なんです。うんざりです。」

 これを聞いて、私は「まー、気持ちは分かるが」といった程度の感想を持ちましたが、このお母さんの言葉は結構長く私の中に残っていました。
 要するに、不登校で悩んでいる本人・保護者などに、「あれこれあっても最後は登校を始めるようになる」という趣旨のものは、あまり参考にならないんだろうなということです。
 しかし、ではどんなのがいいのかと言われると「うーん、わからないな」と、非力な私は全く見当がつきませんでした。

 それが、今回の読書(1)の途中まで、4分の3くらいまでは、「この本はひょっとしたら私の積年の疑問に答えを与えてくれるかも知れない」と、がぜん面白く読みました。

 ところが終盤、「あれー」「えー」「なに、これ」になっちゃったんですねー。
 なぜなら、「哲学しなさい」とか、書いてあるわけです。
 私は、それはないだろーと思いまして、わけわかんなくなりまして、この3連休またブックオフで探してそして(2)(3)を買ってきて読んだんですね。
 で、分かりました。

 この筆者は「エゴイスト」なんです。少なくとも筆者のスタンスは「エゴイスト」的思考にあると思いました。
 でもねー、さらに(3)なんかを読んでいきますと、どうもそれも本を売るための「演技」であるような気もしてきて、とにかく私は、「だまされた」という気持ち→腹立たしい気持ち→そして「この人はコメディアンか」ととうとう微笑ましい気持ちへと変化していったのでありました。

 いろいろお聞きしますに、この筆者はなかなかファンのたくさんいらっしゃる方である、と。とすれば、私の読み方が全く見当はずれである可能性も、大いに(めちゃめちゃ)否定しがたく、そういえば、まー、(1)の終盤くらいまでなら結構なかなかよかったと確かに思ったんですがねー。
 どなたかまた、お教えをいただけますなら幸甚の至りであります。


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テーマ : 読書記録 - ジャンル : 小説・文学

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