古いターン・テーブルのことから

 この間のゴールデン・ウィークに、私は何をしていたかと申しますと、実は一人密かに潜行していました。何に潜行していたのか、話せば長いことながら、いえ、遡るとおそらく今年の初め頃の話になります……。

 一昨年辺りから私は、ほぼ四半世紀の時を隔てて西洋クラシック音楽鑑賞を再開したのですが、去年の後半くらいから中古CDショップに行くたび、気になっていたことがありました。それは、例の、あの、真っ黒な盤であります。

 大阪梅田・難波・神戸などのお店に足繁く行くようになりますと、中古CDとはいえ、数を買いますと結構大変な額になります。そんな時ふと気がついたのが、30㎝のLPレコードであります。

 LPレコード。やー、懐かしいですねー。あの真っ黒な盤。
 あれ、よく見るとけっこう安いんですね。きっとあまり売れないんでしょうね。だって、あれを掛けるターンテーブルそのもののある家が、今ではほとんどないのじゃないでしょうか(マニアな家は除き)。

 さて我が家ですが、そのターンテーブルが実は、まだあったんですねー。でも今を遡ること四半世紀+αほども昔の代物で、あわせてここ十年ほどは電気を通したこともない遺物であります。しかしそれに改めて目をつけまして、私は物置みたいな部屋から持ち出し、自分の部屋に設置しました。

 そのターンテーブルは、レコードをおく部分がスイッチを押すと前面からせり出してくるタイプの物ですが、そのせり出させるべきモーターが、たぶんヘタっていたんでしょうね。ジーーーと音がして、まるでミツユビナマケモノのような速度で、分速2㎝くらいの速さで出てきます。見ているこちらが、つい力んでしまうようなスピードです。

 それでも最後まで出てくるのは三回に一回くらいで、ダメになる二回は、途中で力つきて止まってしまい、「大将、もーあきまへーん」とでも言っているごとく、異常を知らせるスモールライトがちっかんちっかん点滅をするという根性のなさ。

 それでも数日間は騙し騙し使っていたんですが、一週間が過ぎて、とうとう堪忍袋の緒が切れまして、ある日私はターンテーブルを放り投げてしまいました。そしてネットで、一番安いターンテーブルを新規購入してしまいました。

 その後私は、中古CD屋に、今度は安いLPを買いにほぼ週末の度に行きまして、とうとう半月であの黒盤を100枚くらい買ってしまいました。

 しかし中古CD屋でよくレコードを見ていますと、微妙に音楽のジャンルによって値段差があるんですね。高い方から言うと、ジャズ、これは一番高いです。ほぼ「現役」というイメージの値段。中古CDと大差ないです。

 次に高いのが、ジャズに比べると少し差がありますが、クラシックのレコードですね。これは「引退寸前」という感じですかねー。まー、中古CDよりはかなり安いです。
 その次、これは歌手によって千差万別ではありますが、西洋のポップス・ロック等であります。欲しくなるような有名人はやはり高い。そして高いのはジャズ並み、安いのは次の最安値グループレベルの値段であります。

 最後の一番安いグループが、日本のポップスつまり流行歌でありますが、これはほとんどが安い。100円からあります。あのLPレコードが100円です。かつて、3000円くらいしたあれが!

 そこで、安物買いの銭失いが骨がらみの習い性となっている私は、クラシックレコードはちょっと置いて、その一番安い和製流行歌をその後も次々に買いまして、あっという間に200枚ほどになってしまったのですが、この話、あとちょっとだけ続きますね。


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