「後世への最大遺物」とは何か(その1)

  『後世への最大遺物・デンマルク国の話』内村鑑三(岩波文庫)

 読書について、かつて私は興味のままに、片端から何でも読んでいましたが、ある時ふと何故かこんな風に考えました。

 いい年をして、いつまでも「乱読」ではないな。

 以降、もっぱら一番好きだった、近代日本文学を中心に読んできました。
 だからこの手の本は、最近あまり読んだことがないのですが、知り合いの女性にとってもいい本だと勧められて、読んでみました。

 なるほど、とってもいい本であります。
 まず、筆者内村鑑三についてですが、氏に対する私の知識はほとんど皆無であります。
何となく知っていたのは、氏がキリスト教徒であることと、確か、何かの「不敬罪」と関係していたんじゃなかったか(本書を読んでいて少しずつ思い出してきたのですが、日露戦争時に反戦論を展開した方だったなとか)、という程度で誠にお恥ずかしい。

 ただ、近代日本文学をまとめて読んでいて私は経験したのですが、それなりに歴史に名前の残っている人の作品というものは、好き嫌いは別として、やはりかなり優れたものであるということであります。だから、内村氏のこの本についても、一種「安心」し「期待」しながら読んでいましたが、それに違わぬいい話でした。

 これは講演を文章にしたものであります。
 二つの講演ですが、話としては、二つ目の「デンマルク国」(いわずと知れた「デンマーク国」のことですね)の方が具体的で面白いです。戦争に敗れ、国力が落ちてしまったデンマルク国が、いかにして国家を立て直すに至ったかを書いた話ですが、今読んでもとっても納得してしまいます。(少しだけ内容を書きますと、国を富ませるために最も大切なものは植林だという話です。)

 でも今回は、一つ目の講演について、簡単に紹介してみますね。
 これもとても面白い話です。

 ある時、まだ青年だった筆者は、こうして世の中に、日本に生まれた以上、何とかして我が名を歴史に残したいものだと考えます。そして、親しい牧師さんに相談に行くのですが……。

 というところで、えー、すみません、次回に続きます。


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テーマ : 読書記録 - ジャンル : 小説・文学

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