2冊揃うとなかなかあれこれ考える(前編)

  『安部公房とわたし』山口果林(講談社)
  『安部公房伝』安部ねり(新潮社)


 きっかけは、何と言っても立ち読みでの「果林本」の写真ですよねー。
 まず表紙のカバーに写っている4枚の写真が実に素晴らしい。
 写真についてさほど知識や興味のある私ではないですが、この圧倒的にかわいい写真はかつて私が過去に見たことあるものになぞらえると、篠山紀信のアイドル写真ですかねー。
 あの方はアイドル写真を一杯撮っていらっしゃいますが、何も分からない素人の私が見てもどきっとするほど綺麗な写真がありました。今回もそんな感じ。

 安部公房が写真に嗜好があり、本職並みの技術をお持ちであったというのは有名な話ではありますが、やはりこれだけ瑞々しい写真が撮れたというのは、写真家と被写体の間にしっとりと深い人間関係があることを充分に示してくれそうです。

 で、立ち読みで続いて1、2ページ開くと、そこにはさらにどきっとする写真があるのですが、まー、冷静に考えてみれば、インパクトはやはり表紙裏表紙の写真の方が強い。少なくとも私にとって、本書を買おうと思わせたのはこちらの方の写真でありました。

 というわけで私は「果林本」の方から読みました。
 面白かったですねー。上記に触れたように読む前から写真によって少々バイアスの掛かっていた読書でありましたからそう思うのかも知れませんが、筆者の素直な書きぶりにとても好感が持てました。

 そして次に私の興味は、当然のように「ねり本」へと向かいます。
 わたくし、この2冊についてアマゾンの書評をじっくり読んでみたんですね。
 アマゾンの書評といえば、玉石混淆、というか、石石石石石石石石石石玉石石石石石という感じではありますが、何というか、決して完全に無視しきれない感じがあります。
 その感じについて、私は先日「劣情」という二字熟語にたどり着いてのですが、「劣情」って、ありますよねー。私の中にもたっぷりあります。

 ただ、ずーーっと劣情だけで物事を判断していないのも事実でありまして、私は、冒頭の2冊の本のアマゾン書評を読んで、私としては劣情以外の部分で、「ねり本」も買って読んでみようと思ったのでありました。

 この話、続きます。


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