大長編・「音楽好き愛国者」の憂い・その2

 前回の続きです。
 バッハ・モーツァルト・ベートーヴェンの生きていた時代が、下のように、江戸時代の文化の興隆~爛熟期と重なると言うことを述べつつ、音楽好き「愛国者」の僕は、深い憂いに陥っていました。

    1685~~~1827(バッハ誕生~ベートーベン死去)
      1688~~~1830(元禄の始め~文政の終わり)

 例えば、文学ではどうでしょうか。
 ちょうど1682年に『好色一代男』が書かれています。同時代の西洋文学に比して、細かい比較は置くとしても、肩を並べきるかどうかはともかく、まぁ、たぶんそれほど離れていないところには位置していましょう。
 それにさらに遡れば、なにより日本には遙か先輩に『源氏物語』があります。
 うーん、これ一作で、文学はとりあえず「安泰」ですねー。

 次に美術はどうでしょう。
 まず彫刻は負けていません。鎌倉期の彫刻、いや、もっと遡って、阿修羅像ひとつで、西洋彫刻と十分イーブンの争いができます。全然負けていません。
 絵画はどうか。あの油絵は、確かに強敵であります。しかし葛飾北斎は1760年生まれ。モーツァルトと同時代人であります。来た来た来た来た! 負けてない。

 で、音楽です。
 まー、最初にお断りしておりますが、元々私は「偏見」と「無知」にまみれた人間でありまして、いえ、そのことを居直ろうなんて気持ちは、さらさらございません。
 私の誤った認識につきましては、是非とも蒙を開くお教えをいただきたいものだと普段より考えております。
 そんな「バイアス」のかかった私の意見とご理解いただき、以下の文をお読み下さい。

 さて、西洋音楽と日本音楽の比較です。
 ……えー、50対0で完敗(あ、言い過ぎ)、ですな。
 ベートーヴェンが『交響曲第9番・合唱付き』を書いていた頃、日本では、肩の上に鼓を乗せて、
 「いよ~~~っ」ポンッ!
ですから。
 
 もちろん、鼓の「いよ~~~っ」ポンッ! が、ベートーヴェンの『第九』に本当に劣っているとは、一概に言えないとは思います。
 ただ、西洋音楽にはこの『第九』もありつつ、例えばバッハの極めて精神性の高い『無伴奏チェロ組曲』なんかもあるということですね。この西洋音楽のジャンルの「百花繚乱」さに、日本音楽は全うに戦いができていますでしょうか。うーん。

 そこで「音楽好き愛国者」の私は、日本音楽のための起死回生を願って、さらなる研究へと突き進んでいくのですが、また次回に。

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テーマ : クラシック - ジャンル : 音楽

コメント

Re: No title

 うたのすけさん、コメント有り難うございます。
 うたのすけさんの俳句拝見。
 私は、好きなだけで全く素人なんですが、「夕日の赤を雲が蝕む」という表現に、オリジナリティを感じました。
 俳句も、やっていくと、切りがなくなるくらい「深そう」ですが、とりあえず、余り先の事は考えず、「ぼちぼち」と考えております。

No title

いやいや、秀水小田敦さまほど多方面に優れた感性は有りません。今日は沈む夕日を眺めて、「霜月や夕日の赤を雲が蝕む」なんて句が浮かびました。小生こんな程度です。(笑)
キリスト教云々は勇み足でした。ただ西洋音楽のあの歩みをどう表現していいか解らないものですから・・・。

Re: No title

 コメント、ありがとうございます。
 いろいろとご造詣が深く、感心させていただきました。
 「キリスト教信仰の弁証法的情熱」が、西洋音楽と関わりがあろうとは、卓見であると存じますが、いかんせん、浅学非才の私としましては、そこから先が良くわかりません。
 またいろいろと、勉強させていただこうと思います。

No title

同感です。江戸期の文化は西洋といい勝負だと思います。ただ、音楽はあの内面性というか深さというか、やはりキリスト教信仰の弁証法的情熱といいますか、まあ、あんなのはわが国にはないですね。西洋音楽も無調音楽くらいになると日本音楽も負けてはいないと感じます。例えば能「道成寺」のお囃子とか。

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