我々はどこから来て、そしてどこへ行くのか

 『水族館への招待』鈴木克美(丸善ライブラリー)

 動物園とか魚とかが好きなものだから、目に付いたらそんな本も読んでいるんですが、特に何か問題意識があるわけではありません。
 ところが、当たり前と言えば当たり前なんでしょうが、その世界の関係者にはやはりあるんですねー、問題意識が。
 それはどんな問題意識かというと、一言で言えばこういうものです。

  「我々はどこから来て、そしてどこへ行くのか」

 別に冗談を書いているわけではありません。
 水族館について、やはり多くの人が、真面目に一生懸命そのようなことを考えて、理想的な水族館の姿を模索なさっているわけです。
 そんな意味で言うと、この本は極めて真面目な、正面から水族館の「レーゾンデートル」について考えた本です。

 もう少しだけ具体的に言うとそれは、水族館の有り様について「教養主義」と「娯楽主義」のどちらを取るかという問題であるようです。「教養主義」はもっぱらヨーロッパよりの考え方で、「娯楽主義」はいかにもという感じですがアメリカ経由の考え方です。
 もっとも現在は、この二つのうちのどちらだという単純さではなくて、どちらもを含みながら、微妙にバランスを取っていくその「バランス感覚」についてのあり方の模索だそうです。
 しかし全く、すべての物に「哲学」は存在しますね。
 難しいものです。

 今回は、そんなことで。
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テーマ : 読書記録 - ジャンル : 小説・文学

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