「進化」という考え方に対する疑問

  『生きものの世界への疑問』日高敏隆(朝日文庫)

 筆者は、モンシロチョウの研究で有名な京都大学の重鎮です。
 しかし、この本は、素人向けのエッセイ集です。

 一番面白かったのは、タイトルにもなっている10回ほどの連載エッセイの部分(文庫本で70ページほど)で、そこで筆者は「進化」という考え方に対して疑問を呈しています。

 素人の僕にはうまくまとめられないのですが、「種」の堅牢性から入って、我々が考えるほどには簡単に生物というものは進化しないと説くわけです。そして、そもそもの「進化」という概念に対しての洗い直しを、筆者は始めていきます。
 最後は、要するに我々は実は何も分かっていないのだとなるのですが、なかなかスリリングな展開で面白かったです。

 こんな本を読むと、アバウトではない、がっしりした思考の力の凄さというものを、確かに感じますね。
 人文科学やそのあたりの本ばかり読んでいたら、どうも「言ったもん勝ち」みたいになってしまって、いけませんね。

 最後に、「へえー」と思ういろんな事が書いてあったので、そんな中からクイズ形式で一問だけ。

 問・コオロギの耳は、どこにある?

 答・前肢のすねにあたるところにあります。そこに縦に細い裂けめがあり、音波はここから奥に入って、中に張られた鼓膜を振動させます。

 しかしえらいところに耳が付いてますねー、足のスネですか。
 かつて僕は、

   冬深み女房の耳甘咬みぬ

というあほな俳句を作ったのですが、人間の耳もそんなところにあったら、えらい格好になりますねー。コオロギやなくてよかったなー。

 えー、最後、下品な話になりまして、えらいすんません。


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テーマ : 読書記録 - ジャンル : 小説・文学

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